期待しないという恵み

エレミヤ書45章1~5節  牧師 鈴木光

エレミヤの相棒として、神様に語られたメッセージを書き記し、長く行動を共にしたバルクに対して神様が語っていたことは何だったでしょうか。

1.自分に期待しない恵み
バルクはエレミヤに抜てきされて、神殿の指導者や王の前に遣わされてメッセージを伝えました。ところが、王はそれを焼き捨て、エレミヤと共にバルクも追われる身となってしまいました(エレミヤ36章ほか)。バルクはその苦しみを嘆いていたようです。
そんなバルクに神様が語ったのは「あなたは自分に何か大きなことを期待しているのか。そのような期待を抱いてはならない(5節)」という御言葉でした。一見突き放したようにも聞こえますが、自分の思い描いた大きな理想と、現実の自分の姿に落ち込んでいたバルクにとっては大きな慰めだったに違いありません。特にバルクを名指しで「あなたに」と言って語りかけてくれる神様のメッセージは、自分で作った理想に押し潰されかけた彼にとって、そこから解放されて神様の目に映る本当に見るべき自分を見つけ直す言葉になったでしょう。

2.世界に期待しない恵み
また、主は「生けるものすべてに災いをくだそうとしているからだ(同上)」とも言われました。これもまた、世界を背負い過ぎていたバルクへの励ましの言葉でした。自分の働きをとおして世界が良くなる(少なくともユダの国が悔い改めて助かるようにと)期待していたバルクが、現実に目の当たりにするのは、まったく神様に目を向けず滅びに突き進むユダの国の姿でした。罪の世界は悪くなるものです。イエス様も世の終わりに向けての変化をはっきり語っています(参照、マタイ24:3~14など)。しかし、(自分の思ったようにならないと)期待しないことは、見捨てることとは違います。思うようにならないことは主にゆだねて、なすべきことを忠実に地道にやりましょう。

3.期待を超えた恵み
「ただ、あなたの命だけは、どこへ行っても守り、あなたに与える(同上)」と最後に神様はバルクに約束します。命を与え、共にいてくださる、という約束は、イエス様によって今、私たちにも与えられているものです(参照、ヨハネ20:29~23)。主に期待して歩む時、最終的にすべての恵みを受け取ります。

<思い巡らし>
期待に縛られている?/世界を背負っている?/主に期待して歩む