主の良くしてくれたことを
詩編103篇1~22節 牧師 鈴木光
今年も最後の主日礼拝となりました。主の前に進み出て一年を振り返りましょう。
1.魂に呼びかけよう
今日与えられている個所は、祈りと礼拝の賛美の言葉集である詩編からです。この103篇は「わたしの魂よ、主をたたえよ」という自分自身の内に向かって賛美を呼びかける言葉から始まっています(1節)。私たちは祈り、礼拝する民です。いわば主と向き合い賛美することこそ私たちのアイデンティティです。一方で、なかなか主の御前に進み出る気持ちになれないこともあるでしょう。しかし、その時にこそ「わたしの魂よ、主をたたえよ」と私たちは自らの魂に呼びかけるのです。すると不思議なことに打ち沈んだ私たちの内なる人が新たにされていきます。
同時に、「主の御計らい(別訳:主の良くしてくれたこと)」を思い出すようにと呼びかけています(2節)。その恵みを思い出し、数えていく時、私たちの中に自然と賛美が生まれてくるのです。
2.主の良くしてくれたことを数えよう
ここでは、主の良くしてくれたことがいくつもヒントのようにあげられています。
第一に、主が私たちの罪を赦し、滅びから救い出して命を与えてくれたこと。しかも、天国の命に至るまでの地上の歩みも祝福してくださると言います(3~5節)。
第二に、主が苦しみの中にある人に御業を行ってくださったということ。主のしてくださったことを思い返し、また世界中の今苦しみの内にある人のため執り成し祈りましょう(6~7節)。
第三に、主が憐れみ深く、私たちの罪を「完全に」赦してくださったということ。悔い改めることがあれば御前に持っていきましょう。また、赦しが完全であることを覚えて祈りましょう(8~13節)。
第四に、人のはかなさを覚え、同時にその小さな私たちをも一人一人ご自身の造られた大切な存在として目を留めてくれていること覚えましょう(14~16節)。
最後に、これらの恵みと約束が私たちの周りの人々にも与えられるものだということを覚えて、それを分かち合うものとなりましょう(17~19節)。
3.主をたたえよう
そして、この年の終わりも賛美をもって締めくくりましょう!(20~22節)
<思い巡らし>
自らに呼びかけて賛美しよう/主の良くしてくれたこと数えよう