わたしたちをももちいて

ヨハネによる福音書14章21~31節  牧師 鈴木光

年間テーマに合わせてのシリーズメッセージ最終回です。

1.御言葉に生きる私たちをとおして
 「イエス様と出かける、イエス様と招く」というテーマで新年度を歩んでいます。ここまでの個所から、私たちはイエス様と共に出かけ、招いてイエス様を紹介することが語られてきました。特に、聖書の御言葉、主の御業、そして聖霊によって人はイエス様に出会うことが前回わかりました。
 今日の個所では特に「わたしの掟(御言葉)を受け入れ、それを守る人は、わたしを愛する者…その人に私自身を現す(21節)」とイエス様は言います。私たち教会の一人ひとりがイエス様の御言葉に実際に「生きる」時に、私たちをとおしてイエス様は御自分を現わしたいのだと語っているのです。

2.御言葉を伝えるには?
 聖書の言葉を国語的にであったり、学術的にであったり、信仰による理解以外で教えようとするならそれは一人ひとりの準備や能力によるものが大きいかもしれません。しかし、イエス様は私たちが単純に受け取ってきた聖書の言葉は決して難しいものではなく、またそれを教えて分からせてくれるのは聖霊によるのだと語っています(25~26節)。誰でも、イエス様と一緒に他の人と聖書を開いて読むことができます。いろんな機会や助けもあります。出かけ、また招いて、イエス様と一緒にまわりの人々と聖書を読みましょう。

3.平和を与える、さあ立て、ここから出かけよう
 最後にイエス様は「さあ、立て。ここから出かけよう(31節)」と私たちに声をかけています。それは私たちに一人ぼっちで行くことを言っているのではありません。「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる(マタイ28:20)」というとおり、イエス様といっしょに出かけていくことです。
 イエス様は「わたしは平和を与える(27節)」と言います。これを言っているのは、イエス様が十字架にかかる前の晩です。一番平和がないはずの時に、イエス様は平和を与えると言います。それは、まさにその十字架によって最も恐るべき罪と死と滅びをイエス様が打ち破られたからです。さあ、私たちも出かけましょう。

<思い巡らし>
あなたをとおしてイエス様は御自分を現わします/まだ聖書に馴染みのない人たちと共に聖書を開きましょう/イエス様がいつも共におられる平和をもらいましょう