荒野で叫ぶ者の声

ルカによる福音書3章1~14節  牧師 鈴木光

今日からルカによる福音書を順に読み始めます。クリスマスに読むことが多い1~2章の後、3章から読み始めていきましょう。

1.歴史の中に人となられて
 今日の個所の初めには「皇帝ティベリウスの治世の第十五年…(1節)」から始まって、多くのカタカナの人名が並びます。カタカナの名前が苦手な人はいきなり難しく感じるかもしれませんが、実は重要な部分です。時のローマ皇帝や、イエス様たちがいたユダヤ州の権力者たちの名前は、どれも他の歴史資料からも確認できるからです。つまり、イエス様が約2000年前のこの地上に、本当におられたこと、そして聖書はこの実在の方こそ神様が人間になられた方だと語っているのです。
 この福音書を書いたルカは四つの福音書の著者の中でおそらく唯一、実際にはイエス様に出会っていない異邦人です。しかし、この福音書の熱量を読めば読むほど、彼もまた聖書や聖霊、そして多くの証言者たちの言葉をとおしてイエス様に「出会った」ことが伝わってきます。そしてまた、現在を生きる私たちも同じようにイエス様に「出会う」のです。期待して読んでいきましょう。

2.人は皆、神の救いを仰ぎ見る
 まず、今日の個所で出てくるのは洗礼者ヨハネです。彼は旧約聖書で予告されていた「荒野で叫ぶ者の声(4節)」でした。彼の役割は人々に悔い改めを呼びかけ、人々がイエス様をまっすぐに見ることができるように準備をすることでした。
 同じ言葉が、今の時代にも響いています。「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。…人は皆、神の救いを仰ぎ見る(4,6節)」

3.わたしたちはどうすればよいのですか
 人々はヨハネの「悔い改めてイエス様を迎えよ」という痛烈な呼びかけに、反感を抱くどころか喜んで応えようとしました。これもまた今の時代のように、「求める」心があったのです。彼らは言います。「わたしたちはどうすればよいのですか(10,12,14節)」 その言葉にヨハネは悔い改めた人間に相応しい具体的な行動を呼びかけます。これは、行動によって救われるということではありません。むしろ、信仰を「心の問題」にすり替えるのではなく、天国につながる生き方そのものに関わることとして、本気を向き合うことを呼びかけているのです。

<思い巡らし>
イエス様は現実におられました(そして今も)/聖書は神の救いであるイエス様に出会わせます/私たちもイエス様を迎えた生き方を始めましょう