目を覚ましていなさい

マタイによる福音書24章36~44節  牧師 鈴木光

「世の終わり」について、イエス様が引き続き話します。

1.父だけが知っている
 世の終わりにイエス様が再び来られるというのが、聖書の約束です(専門用語で「再臨」と言います)。では、その日はいつなのでしょうか? イエス様ははっきりと次のように言います。「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子(人としてこの地上にいる間のイエス様)も知らない。ただ、父だけがご存知である(36節)」わざわざ自分をも引き合いにだして、「いついつに世界が終わる」ということは言えないということを強調しています。聖書は、具体的に「この日に世界が終わる」などというものは偽物だと言うことを明らかにしています。

2.ノアの時のように
 しかし、だから気にするなとは言っているのではありません。その日は「ノアの時と同じだ(37節)」と言います。ノアの洪水が起きるまで、ノアが箱舟を準備していても人々は終わりなど来ないと考えて、いつもの日常を送っていました。
 終わりはある、というのが聖書が明らかにしていることです。その日、イエス様を信じて神の国に入る者と、残されて滅びる者があると。だから、「世の終わりなどバカげている」と笑って目をそらすのではなくて、ノアでありなさいと言います。

3.だから、目を覚ましていなさい
 では実際的には私たちはどうしたらよいのでしょうか。イエス様は二つの勧めを話してくれます。「だから、目を覚ましていなさい(42節)」「だから、あなたがたも用意していなさい(44節)」
 来週以降の個所で、この二つについて詳しく語られますが、簡単に言えば第一に「いつもイエス様を主として共に生きる生き方をすること」、そして第二に「いつその日が来ても良いように、人々にイエス様の福音を告げ知らせて共に生きること」です。

<思い巡らし>
いついつに世界が終わるという人は偽物だとイエス様は言っています/でも終わりは必ず来ることも言っています/馬鹿にしないでノアでいましょう/イエス様を主として迎えて生きましょう/人々にもイエス様を伝えましょう