すべてのはじまり

創世記1章1~5節 

 「初めに、神は天地を創造された」(1節)。聖書はここから始まります。

日本キリスト教団勝田教会さんの投稿 2020年8月15日土曜日

1.「初めに」~すべてのはじまり(1節)
 「初めに」ここからすべての歴史は始まります。神様は、御自身だけができる「天地創造」の御業を行われました。この時代は、天地や水などもともと存在していた素材を使って、この地は今のように形成されたという「創造神話」存在しました。そこから現在に至るまで、「天地創造」の物語は、科学的に仮説をたてられたり、物議を醸しています。しかし、すべては「有(存在)から有を生む」人間の考えられる領域で想像できる話にすぎません。人知を超え、時空を超えた永遠の神様の「天地創造」は、「無(何もない)から有(存在)を生む」ものです。次元の全く違う話なのです。万物の歴史のスタートは、ここにあります。
2.「神の霊」~無から有を生む(2節)
 神様が「天地創造」をなさった時、神様の視線は、地(闇)に向けられていました。地はこの時、混沌とし、深淵の面(おもて)にありました。果てしなく広々としたぼんやりとした、深い淵のように澱んだ地、それは私たちがイメージする地とは全く違う、神様だけがはっきり捉えることのできる闇のような現状でした。そこを覆いつくすように、神の霊が動いていました。すべてが神様の支配下にあり、全知全能の神である創造主の姿を、人が理解できる最善の言葉で教えています。
 天地創造の御業は、人類の理解できる範囲にはなく、神様がご自分だけで行った、神秘の中にある真実です。
3.「光あれ」~神の言葉が創造する(3節)
 神の霊で覆われた地に向かって、神様は、「光あれ」(3節)と宣言します。お言葉通りに、光が生み出された様子を見た神様は、「良し」(4節)とされました。神御自身の想うとおりに姿を現した光は、神様によって、光(昼)と闇(夜)は分けられ(区別され)ました。(5節)神様は、一日を昼と夜に分けたのです。朝には光があり、夕べには闇がある。神様は初めに「時」の存在をお創りになったのです。これが天地創造第一日目です。
 神様は、ここから6日間かけて天地創造を完了します。天地創造は、「神様の言葉によって、そのおっしゃったこと通りに実現し、それを神様が良しと認められる」この繰り返しで成し遂げられていきます。神様の言葉は、「無から有を生み出す」神様の力が生きて働く“ことば”なのです。