和解

マタイによる福音書5章21~26節 

 イエス様が人々に教えた「山上の説教」。今日のところは、私たちの生活に最も身近なテーマである「腹を立てる(怒り)」について、イエス様は、深く語られます。

日本キリスト教団勝田教会さんの投稿 2020年7月18日土曜日

1.モーセの律法(21節)
 小見出しには、「腹を立ててはならない」と記されています。これは、旧約にある「十戒」の6項目『殺してはならない』(出エ20:13)のことを指しています。ここで、イエス様は、人々に、真の解釈を教えます。これまでユダヤ人が大切にしてきた律法では、「行い」に着目した解釈がなされてきました。しかし、イエス様は「腹を立てる」という心の中での感情さえも、神様の掟の取り扱う範囲に入っていることを教えます。
2.イエスの教え(22~25節)
 ここでイエス様は、具体的に例を挙げて説明します。「兄弟に腹を立てる者」、「兄弟たちから反感を持たれていると感じている者」、「あなたを訴えようとして一緒にいる者」は「和解しなさい」と言います。しかも、腹を立てていたり、不愉快を感じているあなたの方から歩み寄って、仲直りをするようにと言われています。
実際、私たちが、心の中で、怒りや憎しみを抱いているとして、表面上笑顔で対応していたとしても「心の中で人を殺していることになる」ことをイエス様は教えます。私たちを創造したのは、神様であり、すべてが神様の御手の内にある事を改めて言われたのです。
3.人付き合いの大切さ(26節)
「心の中で犯した殺人の罪」は、想像以上に取り扱いを受けます。私たちの罪をお赦しになった神様は、私たちに対して「赦すこと」の大切さ、人と「平和である」ことの重要さを教えます。十字架は縦軸と横軸があります。縦軸は「神様と私」横軸は「周囲の人と私」というのを教わったことがあります。神を第一に愛し(マタイ22:37)そして次に「隣人を愛する」(マタイ22:39)とおっしゃったイエス様。人付き合いも大切ということをイエス様は、私たちに教えています。

 あなたの心の中に、人に対してのわだかまりがありますか?自分の方から、人との平和を持とうと心がけているでしょうか?「怒り、憎しみ、わだかまり」は自分の心を一番に痛めます。神様と私たちの関係が、遠くなるからです。