神の口の言葉

マタイによる福音書4章1~11節 

人々に福音を伝え始める前に、イエス様は荒れ野で悪魔の誘惑を受けました。

日本キリスト教団勝田教会さんの投稿 2020年5月23日土曜日

1.苦労は心に何があるかを明らかにする
悪魔は40日の断食を終えたイエス様に、「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」と言います(3節)。しかしイエス様は「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」と、聖書の言葉を引用して切り返します(4節)。この引用された言葉(申命記8:3)は、神の民が荒れ野で40年間苦労して、神様に従う訓練をされたことが前提にあります。
苦労の経験を通して神様は「心にあることを知ろうとされ(同上)」ました。苦難の中で神様の言葉に生きようとする人は、その経験を通して大いに育てられていきます。苦難の中で、あなたは何によって生きていますか?

2.神様を試さないで、見て信じなさい
 次に悪魔は何と聖書の言葉を引用して、本当に神様が聖書の言葉どおりに守ってくれるか試してみろ、と誘惑します(6節)。しかし、イエス様は「あなたの神である主を試してはならない」と詩編の言葉を引用して、これを退けます。
 神様は本当に私と共にいるのだろうか。私を愛しているとは本当だろうか。そう疑って、試すような真似はやめなさいと教えています。
 一方で、口だけの約束では確かに信じることは難しいです。だからこそイエス様は来られました。イエス様の生涯と十字架を見る時に、神様の愛は本当だと言うことがわかります。これもまた聖書の言葉をとおして私たちは知ることができます。

3.主のみを礼拝しなさい
 最後の誘惑は、悪魔を拝めば富も権力も与えるというものでした。しかし、イエス様は「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」と言って退けます(10節)。イエス様に従うことは不自由じゃないかと誤解する人がいます。実際はまったく逆です。私たちを造られた文字通り本当の神様に従う時に、私たちは本当の自分になっていくことができるのです。

<思い巡らし>
何によって生きていますか 聖書の言葉はどんな存在ですか