おめでとう、マリア

ルカによる福音書1章26~38節

待降節2週目は、マリアに天使ガブリエルが受胎告知に来る有名な箇所を読みます。

1.おめでとう ~無条件の選び~

今回は特に天使ガブリエルの最初の挨拶の言葉に注目しましょう。そこに、マリアへの祝福と同時に、現在を生きている私たちへの福音が語られています。

まず、ガブリエルは「おめでとう、恵まれた方(28節)」と呼びかけました。「おめでとう」とは何か嬉しい知らせを告げる時に相応しい挨拶の第一声です。実際には、この後で告げられる「イエス様も身ごもる」という知らせは、結婚前かつ純潔なマリアにとって非常に厳しい内容でした。それでも、天使は「おめでとう」と言います。ここに神様の「無条件な選び」があります。私たちも神様に無条件に選ばれ、救いの福音を受け取るように招かれています(今、この文章を読んでいること自体が神様の招きです)。2000年前のマリアと同様に、今も主はあなたに呼びかけています。「おめでとう、恵まれた方」

 

2.恵まれた方 ~私たちの王、イエス様~

 「恵まれた方」と言いますが、「恵み」とは何でしょうか?

 神様がマリアに、そして私たちに与えられた恵みとは、イエス様です(31節)。特に今日の箇所では「王」としてのイエス様の姿が強調されています(32~33節)。イエス様は単なる王様ではありません。天国の王であり、また地上にあっても全てを造られた主が人となられた方ですから、全ての権力や支配の上に立つ王です。その方が、私たちの王となられるために(そして、私たちを王子・王女、天国の民とするために)お生まれになりました。イエス様を王として心にお迎えしましょう。

 

3. 主があなたと共におられる ~確かな約束と保証~

 天使ガブリエルは「主があなたと共におられる」と続けます(28節)。主は私たち一人一人を心に留めておられ、また常に共にあって守り導こうとされます。この約束があるからこそ、困難を知りながらもマリアはこの知らせを信仰によって受けとめました(38節)。私たちも、信仰を持って歩む道のりに不安を覚えても、主は必ず共にあって導いてくださることを信じて、決心の一歩踏み出しましょう。

 

<思い巡らしてみましょう>

あなたは主に選ばれています。 主イエスを心に迎えましょう。