言(ことば)は肉となった
ヨハネによる福音書1章14節 牧師 綿引久美子
『言(ことば)が肉となる』。じつはこれがクリスマスの出来事です。神の御子イエス・キリストが人となってこの地に来られたことが『言(ことば)は肉となった』ことです。言(ことば)はギリシア語でロゴスと言い、イエス様のことです。そして肉は人のことを言っています。イエス様のご降誕を歴史的な出来事(クロノス)として見るのではなく、神の時(カイノス)の視点で見ていきたいと思います。
1.初めに言(ことば)があった(1節)
聖書の初め、創世記は『初めに、神は天地を創造された』(1節)とても良く似た御言葉が記されています。ここでは父なる神様の栄光が現れる『創造の御業』が語られます。そして、今日の箇所では、この地に来てくださった神の独り子イエス様のご栄光が現れる『贖いの御業』が語られています。神様は、唯一の神でありますが、三位一体の神です。神様の御業によって私たちは3位の神様を仰ぎます。創造の御業では、父なる神様の『光あれ』という言(ことば)によって創造が実行されました。その言(ことば)には命がありました。その命がこの地に生き物を創造し、その業を完成させたのです。その言(ことば)はやがて人となり、背きのために暗闇の支配下に置かれてしまったこの地に、命をもたらすのです。イエス様のご降誕です。
2.言(ことば)の内に命がありここに光がある(4節)
イエス様は、この地に命をもたらすために来られました。その命は光を放ちます。永遠の光であり、闇に打ち勝つ光です。この光は神様のご栄光を人々に教えます。イエス様が人となられこの地に来られたのは、すべての人が自分の中に神様をお迎えして、新しい命を受け取るためです。命の光はその人を覆い尽くし闇に勝利します。
3.独り子の恵みと真理(14節)
神様を信じて、言葉をもって(告白する)表わすことは、唯一の神のご栄光を受け取ることです。神の子となることができるのです。あなたの命は、神様から与えられた永遠の命で生きる者となります。そして、神様がくださる生きる希望に満ちあふれ、あなたの存在が光り輝く神の子へと引き上げられるのです。この神の国の恵みと約束(真理)をあなたに届けるために、イエス様は言(ことば)として、人となって来てくださったのです。この地上のクリスマスは、華やかです。しかし、神様の放つ栄光の光は目が開けられないほどの輝きです。クリスマスは命の光があなたの所に届けられた特別の日。イエス様のご降誕を大いに歓びたいと思います。
Merry Christmas✨
あなたに神様の恵みとご栄光があらわされますように。



