新しい契約の時

エレミヤ書31章29~34節  牧師 鈴木光

国が滅び、捕囚になったユダヤの人々に神様がエレミヤをとおして語りかけます。その中には、今の私たちにも与えられているイエス様の救いの約束があります。

1.人は自分の罪のゆえに死ぬ
当時、先祖が酸っぱいものを食べると子孫の歯が浮く、という言い習わしがあったようです。意味は先祖が悪いことをしたので子孫がその罰を受けるという、今の時代でも聞くような考え方です。しかし、「その日」つまりイエス様の救いを受け取る今の時代には、そのような考え方はもはや存在しないと言います(29節)。
すなわち「人は自分の罪のゆえに死ぬ(30節)」と言うのです。もちろん、意味は先祖がどうであるとか、家族や他人がどうであるということではなく、あなたはあなた自身の決心をもって悔い改めて命を得なさい、ということです。
神様はふわっと誰かにではなく、明確に「あなた」に御自分と向き合い命を得るようにと呼びかけておられるのです。

2.新しい契約は心に刻まれ、霊で受けとめる
「その日」は「新しい契約を結ぶ日(31節)」だと言います。
旧約聖書ではモーセの十戒をはじめとした文字で記された律法を守って、神様の民として生きるように語られました。しかし、今、私たちの生きるイエス様による新しい契約(新約)の時代には、単なる文字によるのではなく、イエス様を心に迎えて信じた時から、私たちの内にイエス様(聖霊)が共に住まわれるようになりました。
「わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる(33節)」と言われるように、それは民族によるのではなく、信仰によって始まる新しい生き方の話です。

3.十字架の愛を知る
「そのとき」、つまりイエス様が十字架にかかって、私たちの「悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない(34節)」と宣言された時、私たちは誰でも神様が私たちを愛している方だと本当の意味で知ることができるようになりました。
「神は、その独り子(イエス様)をお与えになったほどに、世(信じない人たち)を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである(ヨハネ3:16)」とあるとおりです。

<思い巡らし>
あなたへの招きです/新しい生き方への招き/十字架の愛の招き