正義と恵みの業を

エレミヤ書22章1~9節  牧師 鈴木光

エレミヤをとおして神様が王や指導者たち、そして民全体に語りかけます。

1.正義と恵みの業を
「主はこう言われる。正義と恵みの業を行い、搾取されている者を虐げる者の手から救え。寄留の外国人、孤児、寡婦を苦しめ、虐げてはならない。またこの地で、無実の人の血を流してはならない(3節)」
そのまま現在の私たちに語りかけられているメッセージだと思います。
特に注目すべきは「正義と恵み」の業を行うということです。正義と恵みは神様のご性質そのものです。大切なのは、自分本位な正義感や独りよがりな正しさではなく、神様との正しい関係に基づく正義と、単に甘いだけの恵みではなくイエス様の十字架の愛に根差した恵みの業を行うということです。
そのためには自分の思い中心の考えではなく、よく聖書の御言葉に聞き、独善的にならないように教会の交わりの中で取り扱われ、そして何よりイエス様との愛の関係性の中で生きることをとおして導かれていくことが必要です。
このメッセージは王や指導者、そして「民」に語られています。それぞれの場所に置かれたリーダーたちのために執り成し祈り、また私たちもどんなに小さくても置かれた場所で相応しく歩んでいきましょう。あなたはどう応答しますか。

2.すべては主の権威のもとに
歴史的にはこの後、呼びかけにまったく答えなかったユダの国は残念ながら滅びてしまいます。そのことについて、神様はやってくるアッシリアやバビロンといった強国を「わたしは滅ぼす者を聖別し…あなたを攻めさせる(7節)」と表現します。神様と関わりないとユダの人々が見下していた異邦人たちが、神様の手によって聖別されて用いられます。
ここには悪い意味で自分を特別視して高慢になることへの警告があります。私たちは確かにイエス様の十字架の愛によって救われた特別な一人一人です。ですが、それは自分を誇るためではなく、むしろその愛をすべての人々が受け取ることができるようにと先に召されたものなのです。謙遜に、忠実に歩みましょう

3.あなたの神、主に仕えよ
終わりに神様は、ユダの国が滅びたのは神様との関係を捨てたからだとシンプルに語ります。あなたはあなたの神、主に仕えなさい。この言葉に応答しましょう。

<思い巡らし>
正義と恵みの業を行おう/謙遜に忠実に/主に応答しよう