人の子よ、帰れ

詩編90篇1~17節  牧師 鈴木光

永眠者記念礼拝です。天にいる聖徒たちと共に主を礼拝しましょう。

1.「永遠」の安心感
詩編90篇はこう始まります。「主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ。山々が生まれる前から、大地が、人の世が、生み出される前から、世々とこしえに、あなたは神(1~2節)」
私たちの地上の旅路は永遠ではありませんが、主は永遠であることを覚えたいと思います。主は世界のはじまりの前からおられ、この世界を造られ、そしてこの世界が終わって後もおられる方です。その方は愛をもって私たちを造られ、そして「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得る(ヨハネ3:16)」と約束してくださる方です。
永遠がないのではと恐れや虚しさを感じる私たちに、聖書の御言葉をとおして永遠の主が今日も私たちに呼びかけておられます。

2.帰る場所のある恵み
続けて詩編にはこうあります。「あなたは人を塵(ちり)に返し、『人の子よ、帰れ』と仰せになります(3節)」
帰る場所のあることは何という幸いでしょうか。イエス様もハッキリとこう約束しています。「行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える(ヨハネ14:3)」
私たちの人生の旅路には、喜びも恵みもたくさんあるかもしれませんが、同時に「労苦と災い(10節)」も何と多いことでしょうか。しかし、イエス様を信じて受け取る天の居場所には、悲しみも嘆きも労苦もありません。大きな恵みです。

3.わたしたちの手の働きを確かなものとしてください
終わりに詩編はこう言います。「あなたの僕らが御業を仰ぎ、子らもあなたの威光を仰ぐことができますように。…わたしたちの手の働きをどうか確かなものにしてください(16~17節)」
まだ地上の旅路が残されている私たちには、それぞれにその命の意味があります。私たちは受け取る平安と恵みを大いに喜んで、イエス様の御業を仰ぎ、次の世代もまたその恵みを喜び受けることができるように歩んでいきたいと思います。
主がその手の働きを確かなものにしてくださいます。

<思い巡らし>
永遠の主を思う/天に希望を見て受け取る/手の働きをささげる