祝福ばかりの契約
エレミヤ書11章1~8節 牧師 鈴木光
エレミヤ書の続きを読んでいきます。今日の個所のキーワードは「契約」です。
1.契約の言葉
神様がエレミヤをとおしてユダヤの人々に伝えたのは、彼らと神様の間で交わされた契約の言葉の再確認でした(1~5節)。契約と言うのが硬く感じられるならば、約束と言う表現でもよいでしょう。アダムとエバのはじめから、神様は人との愛の関係を大切にするために約束をしてきました。ところが、アダムたちは約束を破って実を食べてしまい、神様との関係は壊れてしまいます。神様は繰り返し関係を回復しようとしますが、いつも約束が破られていくのが旧い契約(旧約)の歴史です。
2.結果は…
今日の個所でも人々が神様との約束の言葉に従わない結果、契約のとおりの滅びが間近に迫っていることが告げられています(6~8節)。エレミヤの活動した時代は、まさにその結果である王国の滅亡の時でした。
この個所は今を生きる私たちにはどんな意味があるでしょうか。
新約聖書には「最初の契約の下で犯された罪の贖いとして、キリストが死んでくださった(ヘブライ9:15)」と語られています。
私たちが神様に従う善いものになったわけではありません。しかし、イエス様が滅び(呪い)を一身に受けて十字架にかかられたので、私たちは赦されています。この贖いの恵みを受け取ることが私たちへのメッセージです。
3.新しい契約と戒め
イエス様が与えてくれた新しい契約(新約)を確認しましょう。
十字架にかかる前の晩に、イエス様はパンとぶどう酒を分かち合ってこう言われました。「皆、この杯から飲みなさい。これは、罪が赦されるように、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である(マタイ26:27~28)」この十字架の愛を受け取り、いつも覚えて歩むことが最初の一歩です。
さらに、同じ晩に弟子たちに言われました。「あなたがたに新しい掟を与える。…わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい(ヨハネ13:34)」イエス様の愛に応答して生きることを始めましょう。
<思い巡らし>
十字架の意味をもう一度じっくり思い巡らして、与えられた恵みを受け取りましょう/イエス様の愛に応答する実際のあなたの一歩は何でしょうか。