二人の女の12年間

ルカによる福音書8章40~56節  牧師 鈴木光

イエス様のもとに二人の女性が救いを求めてそれぞれにやってきます。

1.信じて手を伸ばすこと
一人は12年間にわたって出血が止まらないことに苦しんでいた女性でした。彼女が群衆にとりまかれているイエス様の背後からこっそり近づき、服の房に触れると直ちに病は癒されました。この女性は、何をやっても癒されず、最後の希望を託してイエス様のもとにやってきました。そして、手を伸ばして触れた時に癒されたのです。
イエス様は彼女に言います。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい(48節)」
信じてイエス様に手を伸ばす時に、イエス様は具体的に御業をもって応えてくださる方です。私たちも信じてイエス様に手を伸ばしましょう。

2.恐れない、信じる
もう一人、12歳の少女が病気で今にも息を引き取ろうとしていました。ヤイロと言う名の父親がやってきて、イエス様に助けを求めます。しかし、上記の女性とのやり取りをイエス様がしているうちに、残念ながら少女は亡くなってしまいました。しかし、イエス様はヤイロに言います。「恐れることはない。ただ信じなさい。そうすれば娘は救われる(50節)」そして、イエス様が彼女のもとにいくと彼女は再び霊を取り戻して生き返りました。
恐れるな、とイエス様は言います。そして、ただ信じなさい、とも言われます。私たちは多くの恐れに目を奪われます。しかし、イエス様に目を向けて、死の先の命を与えられる主であると信じる時、確かにそれを受け取るのです。

3.人生の回復
二人の女性はかたや文字どおり命を取り戻し、またもう一人は人生を取り戻しました。
イエス様は永遠の命を与えることのできるかたです。信じる者はそれを受け取る。それは聖書にはっきりと書かれた約束です。そして、同時にその命に至るまでのこの地上の歩みもまた、どんなに傷を負っていたとしてもイエス様に手を伸ばす時に回復していくことを体験するのです。

<思い巡らし>
信じて手を伸ばそう/恐れはなんですか/イエス様を信じる時、傷ついた人生もまた回復します。