向こう岸へ渡ろう

ルカによる福音書8章22~25節  牧師 綿引久美子

イエス様の『新しい神様の霊的家族』の実際を嵐の中で弟子たちに教えます。

1.神様のことばを聞いて行うこと(21節)
『神様のことばをどう聞くべきか?』(18節)の問いかけから始まり、イエス様の新しい神様の家族は、『神様の言葉を聞いて行う人たちだ』(21節)と言われました。そしてイエス様は、さっそく弟子たちにその実践実習を決行します。それが今日の箇所です。イエス様は弟子たちと一緒に、船に乗り込み、「向こう岸に渡ろう」(22節)と声をかけるのです。イエス様と一緒に生きることのすばらしさをイエス様はここで私たちに教えてくれています。

2.向こう岸へ渡ろう(22節)
イエス様は、弟子たちに『向こう岸へ渡ろう』と一緒に船に乗ろうと勧めます。弟子たちはイエス様に従い、一緒に船に乗って、向こう岸を目指します。ところが突風が吹き、舟は荒波に呑まれ、水が船の中に入ってきて、沈没してしまうかも?!という状況に陥ります。弟子たちは心配でなりません。パニック状態です。そのような中でイエス様は、横になって眠り込んでいるではありませんか。『先生おぼれそうです』と弟子たちはイエス様を慌てて起こします。ここに、イエス様と共にいることの平安があります。皆さんは気づきましたか?

3.あなたの信仰はどこにあるのか?(25節)
『あなたの信仰はどこにあるのか?』(25節)嵐を沈めたイエス様が弟子たちに投げかけたことばです。ここに神の国の奥義があります。
そもそも、『向こう岸へ渡ろう』と言ったのはイエス様です。神様のことばです。そして、イエス様は一緒にいたのです。嵐の中も一緒にいてくださっているのです。もうおわかりですよね。イエス様がおっしゃったことなのですから、何があっても大丈夫です。私たちが船と一緒に湖に落ちて溺れることは絶対ありません。さらに、イエス様が共にあるのですから、私たちも信仰があるなら、イエス様と一緒に眠り込んでも良いのです。イエス様は、風と波をお叱りになりました。神様は、あらゆる試練を平安に治めることのできる権威あるお方です。私たちはいつもそこにあるのです。これこそイエス様の家族である『神様の言葉を聞いて行う』ことです。『信じて任せる』のです。さらに神の国は、神様の平安の充満したところなのです。

嵐の中でこそ、イエス様のように私たちは神様の平安に預かりましょう。
神の家族の特権です。