偽りの誓い
エレミヤ書5章1~14節 牧師 鈴木光
エレミヤ書の続きを読んでいきましょう。
1.偽りの誓い
神様のメッセージを伝える預言者エレミヤが活動したのは、ユダヤの人々の王国が滅びる最後の40年ほどの時期でした。人々は神様から離れ、偶像やまわりの大国に従うようになり、その結果として滅びに向かっていました。
今日の個所の初めには、人々が「主は生きておられる」と口では言うけれど、心は信じていない様子が語られています(1~3節)。神様を無視して結果として滅びかけているのは明白なのに、生き方を変えようとはしない姿です。
同じ問題が私たちの内にあるかもしれません。振り返ってみましょう。
2.赦せないものを赦す主の愛
さらに神様の嘆きは続きます。もともと神様の祝福によって恵まれた人々でしたが、満ち足りるとすぐに神様を放り出して偶像や大国に頼るようになりました。「どうしてこのようなお前を赦せようか(7節)」と主は言います。もっともです。
一方で、ここでも神様の愛がにじみ出ているひと言があります。「しかし、滅ぼし尽くしてはならない(10節)」
実際、この後にユダヤの国は滅びますが、また時を経て再びエルサレムに戻ることになります。そればかりか、何よりも「救い主」を与えると繰り返し約束を与えられます。そして今、私たちにいたっては、その救い主が私たちにも与えられていることを知っています。すなわちイエス様のことです。イエス様は赦しようのない私たちのすべての罪を担って身代わりに滅びました。赦せないはずのものをも赦すために、自ら犠牲となった神様の愛がここにあります。
3.つるを取り払え
そのように赦されているからこそ、私たちはその愛に相応しく生きるべきです。私たちをブドウ畑にたとえて「つるを取り払え。それは主のものではない(10節)」と言います。神様、イエス様でないものに絡みつかれ、従う歩みをやめましょう。かえって神様の「言葉」に従う生き方を始めましょう(14節)。
<思い巡らし>
言葉と行動が一致して神様に真に従うものになっていますか/イエス様の果てしなく大きな赦しを受け取りましょう/イエス様とその御言葉に従うことを土台とする生き方に切り替えていきましょう。