イエスは誰か?
マタイによる福音書22章41~46節 牧師 鈴木光
イエス様をねたむ指導者たちとのやり取りの終わりに、イエス様から彼らに尋ねます。
1.イエス様はキリスト(救い主)
イエス様はファリサイ派の人々に「あなたたちはメシア(=キリスト/救い主)のことをどう思うか。だれの子だろうか」と問いかけました。今、新約聖書を読んでいる私たちは、このキリストがイエス様のことであると知っています。つまり、イエス様は御自分のことを「何者だと思っているか」問いかけたのです。
ファリサイ派の人々は「ダビデの子だ」と答えます。確かにダビデ王の子(子孫)に救い主があらわれると旧約聖書には書いてあります。このマタイ福音書の冒頭一章でも母マリアさんの夫ヨセフさんがダビデの子孫だと家系図によって示しています。
第一に、イエス様は聖書が一貫して語っている「救い主」その方であることを覚えましょう。この方は、私たちを罪と滅びから救ってくださる方です。
2.イエス様は主
一方で、イエス様はダビデの子ではあるけれど、同時に乙女マリアから聖霊によって生まれた、人となられた神(つまり神の子)であることも聖書は語っています(ルカ1章)。
旧約聖書の詩編110篇でも「主は、わたしの主にお告げになった」とダビデ自身が書いていることを、イエス様は思い出させます。ダビデ王が自分の子(子孫)に「わたしの主」というのは何とも変な言い方です。それはどうしてか?とイエス様は問います。
まさに、神様が人となられたイエス様という神秘の存在以外に答えが出ない問いです。聖書ははっきりと証ししています。私たちの信じる神は、人となって来てくださったのです。
3.主が悟らせてくださる
この人知を超えた答えを、先だって学者でも指導者でもない漁師が答えていました。弟子のペトロの「あなたはメシア、生ける神の子です(16:16)」という告白です。これは主ご自身があらわしてくださったことだとイエス様は言います。この信じられない真理を信じることができるようにあらわしてくださるのも主の業です。信仰を求めましょう。
<思い巡らし>
イエス様「救い主」、「人となられた主」と信じられますか。
信仰も「与えられるもの」です。