愛しなさい

マタイによる福音書22章34~40節  牧師 鈴木光

次々と指導者たちがイエス様を攻撃してきます。今回は旧約聖書の専門家です。

1.主を愛しなさい
 「律法の専門家」がイエス様を試そうとして、旧約聖書の中で「どの掟が最も重要か」と問うてきます。イエス様の答えは「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」でした(34~37節)。
 主を愛しなさい、とイエス様は言います。とてもシンプルで、とても大切な一言です。あなたは主を愛していますか、と私たちにも問いかけられています。
 弟子のペトロはイエス様を裏切って三回否定してしまいます。しかし、後に復活したイエス様から三度「わたしを愛しているか」と問いかけられて、自分の愛の小ささを感じながらも懸命に答えます。そして、精一杯の応答をイエス様は喜んで受け取りました。
 イエス様はあなたを愛しています。そして問いかけます。私を愛するかと。

2.隣人を愛しなさい
 続いてイエス様は「第二もこれと同じように重要」だと言ってこう告げます。「隣人を自分のように愛しなさい」(39節)。
 共通して言われていることは、やはり「愛していますか」ということです。一方で、「神を愛し」、「人(隣人)を愛する」という順番も大切です。なぜなら、この愛するとは、イエス様が愛するように愛するということを意味しているからです。
 十字架にかかって愛するような愛は私たちの内にはありません。神様の愛に応答して愛して初めて受け取る愛で、隣人を愛する者になりましょう。

3.それはイエス様
 旧約聖書全体は、この二つの「愛しなさい」という教えに凝縮されているとイエス様は言います(40節)。そして、その「愛」が凝縮されているのが、イエス様の十字架です。イエス様の姿を見る時に愛することを知っていくことができます。

<思い巡らし>
主を愛していますか/隣人を愛していますか/イエス様の姿を見ましょう