マタイによる福音書21章28~32節  牧師 鈴木光

再イエス様に妬みと怒りを燃やす指導者たちに向け、イエス様はたとえ話しました。

1.神の国に入るのは
 ある人に二人の息子がいました。兄は父の指示に「嫌だ」と応えたけれど、後から考え直して言われたとおりにしました。逆に弟は「承知しました」と応えたけれど、実際はそうしませんでした(28~30節)。過程はどうあれ、父の望みに応えたのは兄の方でした。
 イエス様は指導者たちに「徴税人や娼婦たちの方が、あなたたちより先に神の国に入るだろう(31節)」と語られました。悔い改めた人が神の国に入るのです。

2.後でも先でも、とにかく悔い改めて天国に入ろう
 同時に、このメッセージは指導者たちへの単なる批判を超えた、救いへ招く呼びかけでもあります。イエス様は「あなたたちより先に神の国に入るだろう」と言ったのであって、「もうお前たちにチャンスはない」と言われたのではありません。むしろ、「洗礼者ヨハネの時にしたのと同じように、悔い改めて神様に向き合うチャンスを今度こそ逃してはいけないよ!」という、愛に満ちた言葉です。
 聖書に出てくる人々は(イエス様をのぞいて)、みんな色んなタイプの「罪人」だけです。道徳的に世の人々とも相いれない「罪人」もいれば、指導者たちのように世の人々からはほめられ真面目とされている「罪人」もいます。弱い立場に置かれた「罪人」も、普通の群衆の「罪人」もいます。どの一人一人のためにも、イエス様は十字架にかかりました。その罪をすべて自分で引き受けるためです。
 あなたもイエス様に愛されている。聖書の語るメッセージです。

3.後で考え直していい
 たとえ話の中で兄は「後で考え直して出かけ」ました(29節)。プライドが邪魔するのか、自分の誤りを認めて考えを変えることを「恥ずかしい」と言って、人は恐れることがあります。しかし、最も恥ずかしい目にあってくれたのが十字架の上の、裸にされ、鞭うたれ、ののしられ、裏切られたイエス様です。この姿をみて、誤りに気づいて考えを変えることは恥ではありません。恵みです。

<思い巡らし>
神の国に入るのは/あなたも愛されている/考え直すのは恵み