一羽のすずめさえ
マタイによる福音書10篇26-31節
イエス様は「恐れるな」と語りかけています。
1.人々を恐れるな
「人々を恐れてはならない(26節)」とイエス様は言います。ここでいう人々は迫害者や悪魔を指していますが、そうでなくとも私たちは時に人々を恐れることが確かにあります。続けてイエス様は「…隠されているもので知られずに済むものはないからである(同)」と言われます。
第一に、悪事を行う者が、人の目をかいくぐり、うまく裁きを逃れているのは嫌なものですが、神様はそれをちゃんと見ているよ、といえます。神様は最終的にちゃんと罪を裁かれます。この約束は私たち自身にとっては謙遜に悔い改める機会を与えてくれますし、正しくない状況に苦しむものにとっては希望です。
第二に、文脈を見ると、イエス様の救いの知らせは隠しても隠し切れない恵みなので、あなたも恐れず、隠さず人々に明らかにして伝えなさい、というお勧めでもあります。それは祝福に満ちた働きですから、喜んで福音を伝えましょう。
2.むしろ恐るべきは
続いてイエス様は「体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい(28節)」と言います。
地上の命しか知らない人にとっては、人の悪意や攻撃ほど恐ろしいものはありません。しかし、その罪を悔い改めない悪者を永遠の地獄で滅ぼす方は、もっと恐ろしい存在です。本当に恐れるべき方に目を向けましょう。
3.一羽の雀さえ
人の目には価値のない雀さえ、神様は知っておられ、御手においておられます。まして、「極めて良い」ものとして創られた(創世記1:31)存在である私たちを、神様は私たち自身以上によく知っておられます。この方は、ご自分の独り子、イエス様を与えるほどに私たちを愛しておられますから、誰も私たちをその愛から引き離すことはできません(ローマ8章)。人を見て恐れず、神様の愛によって平安を受け取りましょう。
<思い巡らし>
何を恐れていますか。神様はあなたを特別に見ています。