あなたの罪を許す

マタイによる福音書9章1~8節 

イエス様が中風(体のマヒや痺れを伴う病気)の人を癒す出来事に注目します。

1.元気を出しなさい
 いつも町に戻ってきたイエス様のところに、中風の病気で体を動かせない人がたちに連れて来られました。その人と友たちの「信仰を見て」、イエス様はこう言います。「子よ、元気を出しなさい。あなたの罪は赦される(2節)」
 「元気があれば何でもできる」という考えもありますが、裏を返せば元気がない状態は本当に厳しいものがあります。この若い中風の人は文字通り元気を失っていました。体が不自由となり、また「罪は赦される」といわれる通り、この病気が自分への神様の罰だったのではないかと考えて、心も折れていました。
 イエス様は「疲れたもの、重荷を負う者は誰でもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう(11:28)と言われます。そして、「もうダメだ」というときに、元気を出しなさい、と言ってもう一度生きる力を与えて下さる方なのです。
 
2.その苦しみを知っている
 イエス様の「元気を出しなさい」は、空虚な励ましの言葉ではありません。なぜなら、第一にイエス様はその苦しみをきちんと知っている方だからです。イエス様は続けて「あなたの罪は赦される」と言いました。中風の人が苦しんでいたのは、病気はもちろん原因ですが、その「信仰を見て」というとおり、神様を信じていたからこそ、罪の罰だと考えて心折れていたのです。
 私たちは誰でも罪があります。しかし、イエス様は罪を与えるためではなく、自らその罰を身代わりに受けるために来られました。善人にも悪人にも、幸いも不幸も起こります。しかし、イエス様は罪の苦しみを知っておられる方です。元気を出しなさい。私が罪を赦そう。そう言って下さる方のです。
 
3.あなたの罪を赦す
 さらに、イエス様の「元気を出しなさい」は実際に病を癒すことで、なおさら口だけではないことが分かります。元気を失っている人は誰でもイエス様のもとに行きましょう。そして、その悩みを打ち明けましょう。

<思い巡らし>
信じてイエス様のもとに行くとき、新しい力の助けがあります。