悪霊も思わず叫ぶ
マタイによる福音書8章28~34節
イエス様の「癒し」の出来事の中で、今日は悪霊に取りつかれた人が癒されます。
1.悪霊の働き
ガリラヤ湖の向こう側の異邦人の土地に渡ると、早速イエス様のもとにやってきたのは悪霊に取りつかれた二人でした。イエス様の癒しは身体の病にとどまらず、悪霊から解放されるいわば「霊的な癒し」も数多く記されています。
悪霊に取りつかれた二人は「墓場」からやってきました。それは、悪霊が「死」や滅びの鎖に人々をつないでいることを現実を象徴しているようです。
悪霊は神様から私たちを引き離すために働きます。神様は私たちを愛していて、天国と永遠の命を与えようとしていますが、悪霊は死の先に目を向けさせずに、神様を信じないで滅びていくことに導こうとしています。
2.悪霊も思わず叫ぶ
悪霊たちはイエス様の前にオラオラとやって来ますが、狂暴だった彼らもいざ来てみると思わず叫んで助けを求めました。「神の子、かまわないでくれ(29節)」とまるで悲鳴のような叫びです。
私たちは神様から引き離そうとする悪霊の働きに注意をしなければいけませんが、おびえる必要はありません。イエス様は主なる神様ですから、その名によって祈る時に必ず守られます。霊的な解放を求めている人は、イエス様の名前で祈りましょう。そして、悪霊ではなく、神様の霊(聖霊)に満たされるように祈りましょう。
3.本当に大切なもの
さて、悪霊たちは豚に乗り移ったため、豚に被害が出ました。その結果、地域の人たちはイエス様のところに来て、その地方から出て行ってもらいたいと言いました(34節)。二人の悪霊に壊された人生から回復した人たちへの喜びよりも、自分たちの損害への不満が大きかったのでしょう。ここにも本当に大切なものに目を向けさせない悪霊の働きがあります。あなたの目は何に向けられているでしょうか。
<思い巡らし>
神様から引き離す力を感じますか。イエス様の権威は何よりも強く大きいことを知っていますか。何に目を向けていますか。