よろしい。清くなれ

マタイによる福音書8章1~4節 

新しい年を迎える恵みを感謝します! 今年も御言葉に応えて歩みましょう!

1.清くなりたい
 弟子たちに語り終えたイエス様が山を下りてくると、多くの病人たちが癒しを求めてやってきます。最初に来たのは「重い皮膚病」をわずらっている人でした。彼はイエス様に近寄り、ひれ伏して、こう言います。「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります(2節)」
 不思議な点は、彼は「病気を治して」ではなく、「清くしてほしい」と願ったことです。当時、「重い皮膚病」にかかった人は旧約聖書の律法に従って、町の外の隔離されたところで暮らし、出歩く時は「わたしは汚れています」と呼びまわらなければならないという、非常に厳しく辛い立場に置かれていました。彼は病に苦しむと同時に、さらに深刻な人間の持つ汚れ(罪)に苦しんでいました。そして、イエス様こそが自分を清くできる方だと信じて来たのです。
 私たちは皆、年をまたいで新しい病に悩まされています。まずは、この苦難を乗り越えるために祈りましょう。しかし、今日の御言葉はそれだけではない、神様の呼びかけが込められています。この苦難の時代に私たちは何を思い、何に気づかされ、どう変わろうとしているのでしょうか。ただ、元通りになるのではなく、本当に向き合うべき方と向き合って、「前より良くなった」と言える日を目指して一年を歩みだしましょう。

2.よろしい、清くなれ
 願い求める重い皮膚病の人に、イエス様は驚くべき対応をします。なんと手を差し伸べて、触れたのです(本来はこの病の人に触ってはいけないのです)。そして、「よろしい。清くなれ」と言われました(3節)。その姿はイエス様の救いを象徴するかのようです。イエス様は私たちの汚れ(罪)を自ら手を伸ばして受け取り、十字架で赦し、清くする方です。イエス様は高みから距離をとって私たちの苦しみを見ている方ではありません。山を下り、さらに私たちよりへりくだって、共に歩んでくださる方です。新しい一年をこの方と共に生きましょう。

<思い巡らし>
新しい年、主の御心を求め、それに応えて歩みましょう