出て来なさい
ヨハネによる福音書11章38~44節
聖書の中の「主の呼びかけに応えた人たち」シリーズ、最終回は新約聖書に登場するラザロという人です。
1.ラザロとその姉妹たち
ラザロとその姉妹であるマルタ、マリアは何度か福音書の中で登場します。その様子から、家族みんなでイエス様を信じて従う兄弟姉妹であったことが想像できます。彼らの住む町ベタニアにイエス様が来ると、家に招いて歓迎していました。
そんな中で、ある日ラザロが病気になり、亡くなってしまいました。イエス様が遅れて町に着くと、マルタとマリアも「イエス様がもしここにいてくれたら死ななかったのに」と嘆きます。さらに周りの人の中には、「盲人の目を開けたこの人も、ラザロが死なないようにはできなかったのか」と言う者もいました。
2.ラザロ、出て来なさい
確かに、誰もが死はすべての人におとずれ、それに抗うことはできないことを知っています。しかし、「死の先の命」を与えることができる方がイエス・キリストです。イエス様は「ラザロ、出て来なさい」と大声で叫ばれました。すると、死んでいたラザロが生き返り、墓の中からみんなの前に姿をあらわしたのです(43~44節)。「ラザロ、出て来なさい」という死者への命令は、まさにその先の命を与えることのできる唯一の方だけが言える言葉です。
聖書はイエス様が復活したこと、そしてそれに先立ってラザロをよみがえらせたことを記録しています。それは、イエス様が本当に命を与えることのできる主なる神様であることを教えています。
3.誰のための呼びかけか
今日のラザロへの呼びかけは、このことを通して私たちがイエス様を信じるためにあります(42節)。たとえ目の前で人が生き返っても信じない人は信じないかもしれません。しかし、「信じるなら、神の栄光が見られる」とイエス様は約束しています。あなたにもイエス様は命を受けるようにと呼びかけておられます。
<思い巡らしてみましょう>
イエス様は死の先の命を与えてくださる方です。私たちも信じて命を受け取りましょう。