なぜ、わたしを
使徒言行録 22章6~16節
聖書の中の「主の呼びかけに応えた人たち」シリーズ、四回目は使徒パウロです。
1.異邦人の使徒パウロ
イエス様が復活して、天に昇り、使徒たちが福音を伝えて教会ができ始めた頃の出来事です。パウロは熱心に旧約聖書を信じるユダヤ人でした。熱心さのあまり、当初はイエス様を信じる人たちを、誤った信仰を持つ人たちだと考えて迫害していました。そんなパウロ(ユダヤ人の呼び方ではサウロ)が、まさにクリスチャンを迫害して投獄するためにダマスコに向かっている途中で、天にいるイエス様から直接語りかけられるという奇跡的な経験をしました。そして、それまでの歩みを悔い改め、今度は異邦人たちにまでイエス様のことを宣べ伝える使徒となりました。
今日の個所では、イエス様から「なぜ、わたしを迫害するのか(7節)」と直接呼びかけられ、それに応えたこの出来事をパウロ自身が振り返って語っています。
2.正しいと思っていた
パウロはなぜイエス様を迫害していたのでしょうか。第一の理由は、クリスチャンを迫害することが正しいことで、神様に従うことだと信じていたからです。しかし、それは神様の御心とはまるで逆でした。イエス様は直接パウロに語りかけ、それが誤っていること、そしてご自分が本当に主であることを示されました。
「罪」と訳される聖書のギリシア語は、もともとは「的はずれ」という意味でした。人は自分で決めた「正しさ」で生きてしまうものですが、それでは神様があなたに意図しておられる素晴らしい人生から「的はずれ」になっていきます。神様はパウロ同様に「あなたをお選びに」なりました。イエス様と向き合ってみましょう。
3.イエス様を死んだと思っていた
パウロは「キリスト教」を誤りと信じて迫害しました。それは、既に死んだインチキ預言者のイエスを信じている邪悪な教えだと考えていたからです。しかし、今日の個所でパウロはイエス様が本物で、生きておられる主なる神様だと理解しました。信仰はたった今も生きておられるイエス様に出会い信じることです。
<思い巡らしてみましょう>
あなたも信じて祈ってみましょう。また聖書を開いて読んでみましょう。あるいは礼拝に参加してみましょう。イエス様と出会う機会となります。