主から逃れよう
ヨナ書1章1~16節
聖書の中の「主の呼びかけに応えた人たち」シリーズ、三回目は旧約聖書から、ヨナに注目します。
1.主から逃れよう
ヨナは紀元前800年前後に活躍した預言者(神様の言葉を預かって人々に伝える働き手)です。神様から当時の強国アッシリアの首都ニネベに行って、人々に悔い改めるように伝えるよう命じられました(1~2節)。ところが、なんとヨナはその呼びかけを嫌がり、「主から逃れよう」と言って船でスペイン(反対方向)に向かいます。しかし、神様によって嵐に巻き込まれ、自分自身が悔い改めて命じられたとおりにニネベに行くことになりました。
今日、特に目を留めたいのは、ヨナが「主から逃れよう」と言って主の命令に抵抗したことです。「主の呼びかけに応える」というテーマを考えれば、真逆の反応にも見えます。一方で、ヨナは「逃げだす」という形で、神様の呼びかけに応えたとも言うことができます。
マザー・テレサは「愛の反対は無関心である」と言いました。確かに、ヨナは従順ではありませんでしたが、嵐の中も船でぐっすり眠りこけ、船員に問い詰められれば自分は世界の創造者である主を信じているとハッキリ答えているように、神様を無視できないからこそ逃げだそうとしていたのです。
大切なのは、あなたを造られ、今もかたわらにいる主なる神様を、無視するのではなく応答することです。あなたはどのように応答しますか。
2.呼びかけられているうちに
逆に、本当に怖いことは、主に相手にしてもらえなくなることです。ヨナは悔い改める祈りの中で、自分が神様の御前から追放されたのかと思い、絶望しかけたことを告白しています。イエス・キリストは私たちの代わりに、十字架の上で神様から見放されました(マタイ27:46)。それで、私たちはいつでも立ち返って神様と共に歩むことができます。今日も、主はあなたに呼びかけています。今、呼びかけに応えて祈ってみましょう。
<思い巡らしてみましょう>
礼拝やこの今週説教をはじめ、主はあなたに様々な形で呼びかけています。従順な答えでなくても、神様に応答して関わりをはじめてみましょう。