平和の君

   イザヤ書9章1~6節    

 

 教会暦では今日からアドベント(待降節)に入ります。イエス様をお迎えするクリスマスまで感謝と期待を持って過ごす時期です。旧約聖書の預言の言葉から、時代を超えて私たちに与えられている、救いの約束に目を留めましょう。

1.あなたを愛するために

 「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた(5節)」

 「みどりご」とは、生まれたばかりの赤ちゃんのことです。聖書はイエス様が世界を造られた神が人となられた方だと、ハッキリと語っています。しかし、その方がわざわざ赤ちゃんから始めました。それは、私たちと目線を合わせ、あなたのために生まれたということを伝えるためです。

 人は自分を愛してくれる人、認めてくれる人を必要としています。しかし、それを満たしてくれる人は決して多くありません。今日の聖書の言葉は、イエス・キリストはあなたを認め、愛するために生まれた方だということを語りかけています。

 

2.平和の君

 「その名は『…平和の君』と唱えられる(5節)」

イエス様は「平和の君(王様)」として生まれました。平和とは何でしょうか。争いがないことでしょうか。心が穏やかなことでしょうか。どちらも合っています。しかし、イエス様の与える平和は、そのどちらも含み、さらに超えた平和です。

 イエス様の与える平和は、単なる自分の安全だけではありません。それは神様の「赦し(ゆるし)」に始まる、神と人、そして人と人との絆の回復です。壊れてしまった関係を、再び建て直す本当の平和です。

 

3.主の熱意によって

 「万軍の主の熱意がこれを成し遂げる(6節)」

 イエス・キリストは神様の私たちに対する、とてつもない熱い想いの結晶です。神様が自ら人となって、私たちと関わり、十字架にかかるために来られたのがイエス様です。今は本気で人と関わるのがためらわれる時代です。しかし、神様はあなたに熱意をもって関わろうとしています。クリスマスはその証明の日なのです。

<思い巡らしてみましょう>

 クリスマスの意味を振り返って、主イエスをお迎えしましょう。