終わりの時に

マルコによる福音書 13章1~13節  

 

 テレビ、また雑誌などで、“終活”という言葉を最近よく耳にします。人生の最後をどう締めくくるか?その日に備えて今準備することですが、『終末のための“終活”』について御言葉に聞いていきたいと思います。

1.終わりのとき(1~3節)

 イエス様は、ペトロの信仰告白を受けて、これからご自分に降りかかる十字架の道について、そしてその後に始まる新しい約束について、弟子たちに語られました。

いつものように、イエス様が弟子たちと共に、神殿に行った時、弟子たちは、その神殿の素晴らしさに目を奪われ、イエス様に思うままに打ち明けました。しかし、イエス様はその素晴らしい神殿の崩壊を思わせるような答えを返します。イエス様の視線の先には、すでに未来が映し出されていました。弟子たちとは、全く違うところを見ていたのです。

2.神様の時間と人の時間 (4~9節)

 弟子たちは、イエス様の言葉に不安を覚えて、質問をしました。(4節)するとイエス様は、これから起こる終わりの時に向けての前兆(徴)を弟子たちに教えます。弟子たちは、この時、神殿の崩壊するその時のことを見ていました。しかし、イエス様は、そのことと同時に、イエス様が再び来られる終わりの時についても答えられました。私たちの考えている時間感覚と、イエス様の考えている時間感覚には、かなりの違いがあり、それは人の力で悟ることはできません。信仰によって、従い歩む中で、神様から与えられるものなのです。

3.終わりの時のための終活(10~13節)

 終わりの時とは、最後の審判の時です。誰一人、逃れることができません。必ずこの日は来るのです。しかし、神様は、イエス様の十字架と復活の出来事の後、私たちに聖霊なる神様を与えて下さる約束をされました。私たちは、聖霊なる神様の助けを受けて、信仰を守り、神様に従い歩んでいけばいいと教えられています。その時、自然に私たちの口から、福音が溢れてくるのです。『信仰を守り、そして神様に従って歩むこと。』それこそが信仰者の終活です。

<思い巡らしてみましょう>

 終わりの時に向けて、“終活”を考えていますか?ぜひ、真摯に受け止め、一番大切な“終活”をしていきましょう。