もどかしい思い

イザヤ書7章10~14節

 

アドベント(待降節)第三週です。今日は救い主が来られるという預言に注目です。

1.しるしを求めよ

 今日読んでいるイザヤ書7章は、イエス様が生まれる700年以上も前の出来事が書かれています。当時、ユダヤの王様アハズは敵の攻撃におびえる日々を過ごしていました。そこで、神様が「主なるあなたの神に、しるしを求めよ(11節)」と、アハズ王に呼びかけました。

 これは、単なる「奇跡を見せてあげるよ」という呼びかけではありません。むしろ、神様に信頼するものを、主なる神様は絶対に見捨てることがない、ということをアハズに示したかったのです。

2.もどかしい思い

 ところが、アハズ王の応答は「わたしは求めない。主を試すようなことはしない(12節)」でした。確かに、聖書の他の個所にも、主なる神様を試してはいけない、と書かれています。しかし、ここでのアハズ王の言葉は、その聖書の言葉を利用して敬虔さを装いながら、神様の救いを、そして神様自身を拒む宣言です。

 イザヤはアハズを叱ります。「(主に)もどかしい思いをさせるのか(13節)」

 助けるから「求めなさい」とまで言っているのに、アハズは「求めない」と言います。救いを心に求めながら、聖書の救いを求めない、私たちの姿です。神様は私たちを救いたいと願われ、また拒まれて、もどかしく感じています。

3.その名をインマヌエル

 しかし、もどかしさを感じた神様の応えは、なんと「主が御自らあなたたちにしるしを与えられる(14節)」でした。見捨てるどころか、「求めないならば無理にでも」とばかりに、しるしを与えてくださるというのです。それは、「インマヌエル」すなわち、「主が人と共にいてくださる」方であるイエス様の預言です。

 イエス様の誕生は、もどかしい私たちに、求める前から与えてくださる神様からのプレゼントです。だからこそ、私たちは感謝を持って受け取りましょう。主イエス様はあなたのために生まれたのですから。

<思い巡らしてみましょう>

イエス様は求めない者にも与えられる救いです。信じ迎えましょう