悪霊を追い出す

マルコによる福音書 5章1~20節

マルコの福音書を順に読んでいきます。今日の箇所には、異邦人の土地で悪霊に取り憑かれた人を癒すイエス様の姿が記されています。

1. 悪霊は知っている

ガリラヤ湖を渡って向こう岸に着くと、そこは異邦人の土地です。イエス様とお弟子さんたちはそこで悪霊に取り憑かれた人に出会います。彼は多くの悪霊(レギオン)に取り憑かれ、生気を失い、人生をめちゃくちゃにされていました。イエス様は悪霊を追い出して彼を癒し、救います。

 その過程でイエス様と悪霊のやり取りがありますが、悪霊の第一声がとても興味深いものです。「いと高き神の子イエス、かまわないでくれ(7節)」悪霊はイエス様が「いと高き神の子(=主なる神様が人になった方)」であると知っていたのです。

「イエス様は一体何者なのか?」というのは、この福音書が私たちに問いかけている最も重要なメッセージです。弟子たちですら確信を持てていないこと(4:41)を、悪霊は皮肉にも知っていました。イエスこそ私たちを救うことが本当にできる主であると信じる人は幸いです。

 

2. ことごとく知らせよ

 悪霊を追い出したことで、町の人々はイエス様を恐れて出て行って欲しいと言い出します。去りゆくイエス様に癒された男はついて行きたいと願いますが、珍しくイエス様はその願いを許さず、この出来事を人々に残って伝えるように命じます(19~20節)。それは、彼が異邦人なので、彼自身が伝えなければこの地方の人々が福音を受け取るチャンスがなくなってしまうからでした。日本も残念ながらクリスチャンが少ない土地です。それはすなわち教会が、クリスチャンが、福音をお伝えすることのできる人が数多くいるということでもあります。

 イエス様は、自分が主にしてもらったことを「ことごとく」人々に知らせるように言われました。クリスチャンには一人ひとりに主とのストーリーがあります。同じ話の繰り返しになってしまうこともありますが、それを知らせなさいと言われています。あなたの福音を何度でも分かち合いましょう。

 

<思い巡らしてみましょう>

イエス様はあらゆる問題に救いをくださいます。あなたの受けた救いを分かち合いましょう。