種をまく人のたとえ

マルコによる福音書4章1~20節

イエス様が「種をまく人のたとえ話」をします。

1.種まく人のたとえ話

ある人が畑に種をまきました。ある種は道端に落ちて鳥に食べられてしまいまし
た。また、ある種は土の少ない石地に落ちたので、根をはれずに日が出ると枯れて
しまいました。さらに、ある種は茨の間に落ちたので成長して実をつけることがで
きませんでした。しかし、よい土地に落ちた種は沢山の実を結びました。
群集に語つたこのたとえ話をイエス様は弟子たちに解説しました。種は神様の語
られる聖書の言葉です。鳥に食べられたのは、言葉を聞いても悪魔が′いに根付く前
にとっていってしまった人たちのこと。石地で枯れたのは、苦難や迫害にあうと根
がないのですぐ捨ててしまう人たちのこと。茨の間に落ちたのは、心配や悩み、誘
惑や欲望に心を取られてしまう人々のことです。もちろん、よい土地は、聞いて受
け入れる人々のことです。

2.種をまく人

一見すると、「だから良い心で聖書の話を聞きましょう」という結論になりますが、
このマルコによる福音書では「種を蒔く人は、神の言葉を蒔くのである(14節)」と、
聞く人以上に聖書の言葉を語る人に注目をしている点が重要です。
イエス様はこのたとえ話を通して、まだ信仰を持っていない人には、まず聖書の
言葉を聞いて受け入れるように語りかけています。そして、既に信じて種を受け取
つた人は、今度はそれを蒔く人となるように呼びかけているのです。

3.折が良くても悪くても

たとえ話の通り、聖書の言葉を聞いても、悪魔の働き、苦難、迫害、心配事、誘
惑、欲望など、様々なものが「信じて受け入れる」ことを妨げます。そして、信じ
て救いを受け取る人たちもいれば、決して信じない人たちも必ずいます。その事実
をイエス様はたとえ話を通して知らせています。その本当のメッセージは、それで
も種を蒔き続けなさい、という励ましです。種を蒔く人の代表者はイエス様です。
人々に裏切られ、迫害されても福音を語りました。私たちも共に種を蒔きましょう。

<思い巡らしてみましょう>

聖書の言葉を素直に信じましょう。また隣人に分かち合いましょう。