福音の初め
マルコによる福音書1章1~8節
今年度は「福音を伝える」が主題です。マルコによる福音書を順に読み進めます。
1.マルコについて
マルコによる福音書は西暦60~70年頃に書かれたと考えられています。時は使徒たちが殉教し始め、64年にはローマ皇帝ネロの大迫害が起こる前後ということで、キリスト教会にとって緊迫した状況でした。おそらくローマにいたマルコは異邦人たちの教会が迫害の中で信仰を守り抜くことができるようにと、励ましと伝道のためにこの福音書を書いたのです。ですから、その内容はイエス様の奇跡や十字架と復活のような核心的な出来事に焦点が絞られています。日本に住む異邦人である私たちにとっても、命のかかったマルコの福音に対する情熱が伝わってきます。
2.福音の初め
最初の一文は、この福音書が伝えようとする全てを一言でまとめたような、重要な言葉です。「神の子イエス・キリストの福音の初め(1節)
イエス様がいったい何者なのか、ということに福音が「良い知らせ」たる土台があります。第一に「イエス様は神の子(=神が人となられた方)」です。あなたを造られた神、主があなたのために人となられた。まさに福音です。
第二に「イエス様はキリスト(=救い主)」です。イエス様は十字架で身代わりとなってあなたの罪を赦し、滅びから救い、天国の扉を開いてくださいました。イエス・キリストを信じる者は一人も滅びないで永遠の命を得ます。まさに福音です。
3.水と聖霊の洗礼(バプテスマ)
神の子であり救い主であるイエス様を迎えるにあたって、準備を整えるものとして洗礼者ヨハネがあらわれます。彼は人々に罪の悔い改めの洗礼を授けました(4~5節)。イエス様を私たちが心に迎えるにあたっても、まず自分の罪を悔い改めて準備を整えます。そして、信仰を告白して洗礼を受けると聖霊(主イエスの霊)があなたの内に住みます。イエス様と共に生きる新しい生き方がはじまります(8節)。
あなたも福音に招かれています。福音を受け取りましょう。
<思い巡らしてみましょう>
神様は人となられてまであなたのもとに来られます。信じる者は救いを受けます。