満ち足りて

 創世記 25章7~11節     

 

 アブラハムの生涯の終わりから、神様の呼びかけに応える人生の恵みを見ます。

1.奇跡に満ちた人生

「アブラハムは長寿を全うして息を引き取り、満ち足りて死に、先祖の列に加えられた(8節)」と聖書は書き記しています。

彼は長寿を全うしましたが、それは単なる長生きのレベルをはるかに超えた「百七十五年」でした(7節)。聖書には人の寿命がおよそ120年になったことが書かれていますから、私たちの常識のみならず聖書の中でもアブラハムは奇跡のような特別な長寿でした。振り返ってみれば、アブラハムの生涯は神様の奇跡に満ちています。神様の呼びかけに応えて、主と共に生きる人の歩みには神様の御業があふれます。今を生きる私たち一人ひとりにも、神様の特別な計画があります。

 

2.満ち足りて

 アブラハムは「満ち足りて死に」ました。誰もが願う人生のエンディングでしょう。こんなに幸せなことがあるでしょうか。しかし、彼が満ち足りて終わりを迎えることができたのも、やはり神様との関係に秘訣があります。

 彼の人生はずっと平安ではありませんでした。家族の問題も多々ありましたし、神様から約束された祝福も、地上で生きている間に全部受け取ることはありませんでした。…でも、満ち足りていたのです。

 主と共に生きる人は、苦難も祝福に変わることを経験します。マイナスだったことがプラスに変わることを経験します。世の中で追い求められている、財産も社会的な成功も、本当に人生を満たすものではないことを知ります。人の内にある満たされない思いを本当に満たしてくださるのは、神様であるからです。

 

3.先祖の列に

 先祖の列に加えられるという表現は、一般的な「死んで死者の国に行った」という意図ではありません。聖書はイエス様を信じる人は、地上の歩みを終えても、その先に天国の永遠の命を受け取ります。アブラハムは、天の神様の国で今も生きています。信じる人は同じように天国と永遠の命を受けます。

<思い巡らしてみましょう>

 人生の途上、終わり、そしてその先にある神様の祝福を見ましょう