わたしたちの主よ

詩編8篇1~10節

今年度は、主題である「絶えず祈る」に合わせて、折にふれて聖書の祈りの書である「詩編」を読んでいきます。

1.賛美の祈り~わたしたちの主よ

今日の詩編8篇は「主よ、わたしたちの主よ。あなたの御名は、いかに力強く、全地に満ちていることでしょう(2、10節)」という賛美の言葉を始めと終わりに持った、賛美の祈りです。これがもともとメロディに合わせて讃美歌として歌われていたこと(1節)からも分かるように、「賛美」は昔から今に至るまで変わらず神の民によってなされてきた最も大切な「祈り」なのです。

一方で、多くの人は「祈り」とは願い事のことだと思っています。しかし、聖書の教える祈りの本質は賛美です。この賛美がある所に主がおられます。深い祈りの世界に一歩踏み出してみましょう。

 

2.天地を造られた主

特にこの8篇では、「月も、星も、あなたが配置なさったもの(4節)」とあるように、天地の造り主として神様を覚えて賛美することに導いています。

創世記の始めから描かれているように、主はこの宇宙も時をも造られた創造主です。私たちは当然のことながら、この世界しか知りませんから、物事の考えも想像もその域を出ません。しかし主は「この世界」そのものを造られました。

 

3.あなたを造られた主

「そのあなたが御心に留めてくださるとは、人間は何者なのでしょう(5節)」という思いこそが、賛美の始まりであり、祈りの本質です。主はあなたを造られました。しかも、「極めてよいもの」として、価値あるものとして造られました(創世記1:26~31)。その方の前に、この私が立つ。これこそが祈りの世界です。その時、賛美が造られたわたしたちの内に不思議と生まれてきます。

この幸いな祈りの時を私たちは持つものとなりましょう。

 

<思い巡らしてみましょう>

主なる神様が今、目の前にいると想像して祈りましょう。特に、主が世界の造り主であること、またあなたの造り主であることを覚えて祈りましょう。